(4)高津監督のプライドと慧眼「実は勝負の分かれ目は五、六回にやってくる」
リーグ連覇を果たしたヤクルトだが、今年は泣きどころがあった。先発投手陣である。
9月20日の時点で、先発陣の月間防御率は5点を超えた。これには高津監督もシブい表情。
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「9月に入って先発が序盤に崩れてしまうケースが多かったです。他の球団より先発間隔も空けているし、どうしたものか……」
■奥川、高橋が不在も…
正直、台所事情は苦しかった。昨季、もっとも安定した投球を見せていた奥川恭伸(21)が開幕4戦目で途中降板。上半身のコンディション不良と発表されたが、それ以来、二軍でも登板がない。
さらに、昨年の日本シリーズで優秀選手賞を受賞した高橋奎二(25)は前半戦で6勝を挙げ、相手打者を圧倒するような投球を見せていたが、9月に入って登板ゼロ。二軍で調整を進めていた中旬にはコロナ感染が判明し、ポストシーズンへの登板にも不安が募る。