ロッテ友杉篤輝「俊足」を生かしたプレーの原点 好調時には「1試合6盗塁」何度も
一方、守備では正確さを欠くこともあった。立正大学淞南高(島根)の太田充監督が言う。
「勝ち上がり式の高校野球では1つのミスが命取りになる。だから、状況に応じた守り方を教えました。天理大ではそれに磨きをかけたようです。今の守備があるのは和泉ボーイズがつくった基盤と天理大があってこそでしょう。打撃はもともとミート力で勝負するタイプだったので、進学後も木製バットの対応に困らなかったと聞きます」
■謙虚な性格の持ち主
そして謙虚な性格の持ち主だと、太田監督がさらに続ける。
「僕が『コイツならできる』と思っていても、本人に自信がないことがよくありました。進路相談で天理大を勧めた時も、『僕で通用するんですか?』というような感じ。だから大学日本代表に選ばれても、天狗にならなかった。僕が天理大の練習を見に行くと、『スカウトさんに見られるよりも緊張します』と答えたほどです。練習で手を抜くところも見たことがありません」
パの首位を走るロッテに、スピードスターが誕生しそうな気配だ。 (随時掲載)
▽友杉篤輝(ともすぎ・あつき) 2000年11月7日、大阪市住之江区出身。立正大淞南高時代は甲子園経験なし。天理大で大学日本代表に選ばれた。50メートル5秒9。右投げ右打ち。