「箱根駅伝予選会」に関東以外から11校参戦の波紋…本大会進出は至難のワザ
関東の大学関係者が言う。
「高校で5000メートルを13分~14分台で走る選手は100%関東の大学に進むと言っても過言ではない。地方の大学は15分台の選手を集め、ハーフマラソンを走れる選手を10人以上育て、しかも記録も求めなければならない。その流れをつくったとしても、箱根の予選会で15位以内に入るには最低でも5年、否、10年以上かかるかもしれない。そんなことは百も承知の地方大学ですが、今回の予選会に出ることで自分たちのレベルを認識できるし、何か得るものもあるでしょう。それに上位13校に食い込む可能性だってゼロではない。箱根に縁がなかった地方の大学に在籍する選手たちが、予選会に挑戦したい気持ちはよくわかります」(関東の大学関係者)
一方、地方の大学が予選会でボロ負けすれば、1年限りの門戸解放が無意味であったことが白日の下に晒されることになる。
「あながちそれは、無意味といはいえませんよ」と、地方大学のOBがこう語る。
「レースはテレビで生中継されます。出場する地方大学の卒業生や関係者だけでなく、全国の駅伝ファンもライブや録画で見るでしょう。マスコミでいわれているように地方の大学が惨敗すれば、『記念大会だから門戸を広げたという格好だけ整えたのではないか、予選走会を盛り上げるため地方の大学を利用したのではないか』など、厳しい声が出てくるのではないか。そうなれば、『地方大学にも毎年予選会出場を認めろ』という声が大きくなるかもしれません」