低予算ながら勝ち続けるレイズの手法「育てた選手を若い才能と交換」 下部組織も戦力充実
レイズに培われた頭脳の筆頭は、現在ドジャースで編成本部長を務めるアンドリュー・フリードマン氏(写真)といっていいだろう。2006年シーズンからレイズでGMを務め、2年後の08年にはそれまで弱小だったチームを初のワールドシリーズへと導いた。14年にドジャースに引き抜かれると、以来、編成本部長として手腕を発揮。翌15年以降の9年間は地区優勝8回に2位1回、チームをすべてプレーオフに導いている。
特筆すべきは現在、ワールドチャンピオンを狙えるだけの戦力を保有しながら、下部組織の戦力低下を招いていない点だ。今シーズン途中のデータながら、MLB公式ページによればドジャースの下部組織はメジャー30球団中6番目にランクされている。
大谷が契約の付帯条件として、彼と球団オーナー(もしくはそのどちらか)がチームを去るときは、自らの契約も破棄できるという項目を加えたことからも、彼の頭脳が今の強さ、これから先の強さにとって欠かせないことを物語っている。
フリードマン氏のように、突出した頭脳を生んだレイズは他にも何人もの優秀なフロントの人材を輩出している。