ソフトバンク小久保監督「甲斐の後釜作り」さあどうする? 捕手陣が打撃好調の猛アピール
古株の球団関係者は「今は甲斐が健在だからいいが」と、こう続ける。
「このままだと甲斐に限界が訪れた時、『後進が誰も育っていません』となりかねない。ソフトバンクは、かつて城島(現会長付き特別アドバイザー兼シニアコーディネーター)の移籍で痛い目を見ていますからね。城島は05年オフに海外FA権を行使してマリナーズに移籍。後釜候補たちはいずれも帯に短し、たすきに長し。数年間、正捕手不在が続いた。育成と勝利の天秤は首脳陣の永遠の課題なので、小久保監督も甲斐を出ずっぱりにさせるのか、それとも海野たちの出場機会を増やすのか。おそらく後者を選ぶのではないか」
ソフトバンクは3年連続V逸中。勝利にこだわるなら、甲斐を中心に据えた方が効率が良いはずだが……。
「藤本前監督は昨季開幕前、王会長に『2位を10ゲーム差くらい離すんだ、という強い気持ちをもってもらいたい』とハッパをかけられたように、優勝への重圧は並大抵ではなかったはず。一方、球団の切り札とも言われる小久保監督には、藤本監督の時ほどの過剰なプレッシャーはなさそうです。王会長も『監督以下、みんなに任せているから』と、キャンプイン前日に毎年恒例となっている訓示を今年は行わなかった。小久保監督はあまり目先のことにとらわれず、自由に采配を振るえる余地はある」(前出の関係者)