よく飲みに行った小林雅英、森田芳彦さん、椎木匠を振り返る。私も酒では失敗を…
結構いける口の私もピンチはあった。
まだロッテオリオンズの頃、レギュラーに定着しつつあった20代前半の私が、仙台で行われた試合でスタメンから外された。代打での起用もなく悶々とした。当時、仲良くしてもらっていた内野手の森田芳彦さんにバスの中で「ちょっと付き合ってもらえますか?」と頼み、繁華街の国分町へ繰り出した。ブランデーのジンジャーエール割りにはまり、2人でブランデーのボトルを4本空けた。
翌日は朝から全体練習で終了後に帰京する予定だったが、気持ちが悪くてとても練習どころではない。
なんとかグラウンドには行ったものの、トイレから出られない状態が続いた。すると、外から怒声が聞こえてきた。ベテランだった西村徳文さん(2010~12年ロッテ監督)が森田さんを呼びつけて、「おまえは若いやつを連れ出して何をやっているんだ。今後はこういうことはしないでくれ!」と烈火のごとく怒っているではないか。
西村さんは森田さんの宮崎県立福島高、社会人の鹿児島鉄道管理局(現・JR九州)で2学年上の先輩だった。私から誘ったのに、森田さんがガミガミやられている。申し訳なくてトイレから一歩も出られなくなった。