最悪だった米国キャンプ…持て余す暇、発砲事件、偽札使用の誤解、私だけが見えなかったUFO騒動
我がロッテは米国で春のキャンプを行っていた時代がある。
1993、94年はスコッツデール。95~98年はピオリア・スポーツコンプレックス(ともにアリゾナ州)で行われた。よく「アメリカに行けて楽しそう」などと言われるが、とんでもない。
まずは時差ボケだ。これは到着後、数日間は続く。もっとつらいのは、空いた時間の使い方だ。
日本で行うキャンプなら、休日は全てゴルフに費やすが、米国の場合、自分のゴルフクラブを持って行かないため、レンタルクラブで回ることになる。やはり、ゴルフは自分のクラブじゃないと面白くないから、みんな行かなくなり、ヒマを持て余した。
スーパーで買い物をすれば、日本の銀行で両替をしたピン札の100ドル札で支払った途端、「こんなきれいな札を見たことがない。これはニセ札だろう」と店員にすごまれ、すったもんだ。ほとほと米国が嫌になった。
キャンプ施設は砂漠の中にあり、大したレストランもない。球団には「『こんにちは』とか『もしもし』と話しかけられても振り向くな」と指導された。「金品を奪われるから」と言うのだが、無視をしたって取られるものは取られるだろう。