練習試合で大学生に股抜きされて「俺、終わってるな」と引退を決意
「雨の日の練習試合で大学生に股抜き、されたんですよね。1回目はボールと一緒に削りにいったけど届かなくて、相手は2回目もやってきた。その時点で『松井大輔、もう終わってるな』と痛感しました。大学生に股間を通された時点でプロじゃないからね」
抜群の創造性と卓越したスキルで生き抜いてきた男にとって、年下のアマチュア選手に股を抜かれたのは、許しがたい瞬間だったに違いない。
■カズさんは「俺は認めていない」と
「もともと23年でやめようと考えてましたけど、これはまさに致命傷。ボンバーヘッドの(中沢)佑二君が大学生にヘディングで競り負けるのと一緒ですからね(苦笑)。自分のプライドが許さなかった。YS(CC横浜)のフットサルチームで24年6月まで現役を続けるプランもないわけじゃなかったけど、体をつくり直すだけで3カ月はかかる。(フットサルの)朝の6時からの練習に出るのもしんどく思えて、潔く見切りをつけた方がいいと思ったんです。カズさんには『俺は(引退を)認めてない』と繰り返し言われましたけど、決めた以上はスパッとやめるしかない。自分の意志を貫いたんです」