大の里が茫然自失 入門10場所、早すぎる大関出世の反動か…賜杯遠のく4敗目
ある親方は「大の里の素質は並外れていることは確かだが……」と、こう続ける。
「いかんせん、経験不足です。まだ入門10場所目。大相撲は読み合い、騙し合いの面もある。馬鹿正直に真っ向から向かってくる相手ばかりではないし、まして大関相手であれば研究もしてくる。まだ入門2年目の大の里相手だけに、『坊やに負けられるか』となる。あまりに出世が早すぎて、まだ状況に応じた相撲が取れないのでしょう」
部屋では師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)と三番稽古をしているが、具体的な技術などは教わっていないという。「師匠も『まだ大の里は基礎固めの時期』というスタンス。相撲の幅を広げたければ体で覚え、頭で考えろ、というわけです」(前出の親方)
横綱昇進の最速記録は輪島の所要21場所。「天才」と呼ばれ、学生相撲出身で唯一の横綱である輪島ですら、それだけの時間がかかっている。
期待の新生も、当面は「勉強」の場所が続きそうだ。