「戌亥の追風」山本一力著

公開日: 更新日:

■ほれた女のためなら命がけの江戸の男たち

 木更津の薪炭問屋「波切屋」は、仕入れた流木の丸太を材木問屋の吉野屋に転売。

「流木は拾った者勝ち」が習わしだが、丸太に「御公儀御用」と材木問屋「深川木柾」の焼き印を見つけた吉野屋は、木柾と掛け合って、丸太を譲るとの一判を得るよう言い出す。木柾の娘と顔なじみの波切屋の次女・おきょうがその役を買って出て、五大力船で江戸に向かう。

 しかし、おきょうは理由も告げられぬまま、中川の船番所に留め置かれ、吟味を受けることに。江戸の薪炭問屋「上総屋」の手代、仙之助はおきょうを助け出すために、佃島の肝煎、五兵衛に協力を求める。

 ほれた女のために悪と戦う男の気概を描く長編時代小説。

(集英社 1600円)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる