「嘘と絶望の生命科学」榎木英介著
なぜ彼らは奴隷に甘んじるのか。日本では生命科学に関わる産業の規模が小さく、求人は非常に少ない。そのため、研究者として生きていくほかなく、教授に気に入られて研究に携わり続ける必要がある。しかし、そこにはアカデミック・ハラスメントが起こる素地があり、近年でも多くの事件が起きていると本書。ここから脱するために研究不正が起きるのだとしたら……。日本における生命科学の研究現場は今、ブラック企業ばりの問題を抱えているようだ。