米巨大企業の毒牙に蹂躙される日本の農業

公開日: 更新日:

〈モンサントは、20世紀初めにサッカリンの生産会社として設立されたが、第一次世界大戦の間に、爆弾や毒ガスの製造に使われる化学製品を売ることによって、利益を100倍に増やした〉

 そして、PCBや枯れ葉剤、特にベトナム戦争で使われたオレンジ剤という名の除草剤等で巨大になった後、遺伝子組み換え作物にその手を広げたのである。

 学者はもちろん、政府やメディアを巻き込み、「規制」をつぶしていくやり方は日本の原発マフィアとそっくりだ。

 インドの農民は「あの会社の連中は毒薬と同じです。やつらは、死に神のように人間の命を奪っていきます」と叫んでいるが、メキシコ、アルゼンチン、パラグアイ、ブラジル等が次々にこのモンサントに襲われた。

 フランスのジャーナリストである著者に、北インドの農協組合のスポークスマンはこう言ったという。

「モンサントを調べてください。あのアメリカの多国籍企業は、要するに世界中の食糧を独占するつもりです」

 利益のために安全を無視するモンサントがTPPの推進役なのである。★★★

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議