「タテの二股」で地方を切り捨てた小泉政権

公開日: 更新日:

「『共倒れ』社会を超えて」野崎泰伸著

 政治は「排除と包摂」から成る。前者は同質的な者を集めて統治を安定させること、後者は異質な存在を混在させて活性化を図ること。

 たとえば障害者支援などを充実させることは異質の包摂によって社会の道徳的紐帯を高めることだ。

 しかし、実際には社会保障費の増大などで世間は包摂を忌避。しわ寄せは当人とその支援に当たる周囲におよび、結果として「共倒れ」が生まれてしまう。弱き者に過酷な「犠牲の構造」を乗り越えるための倫理学者の考察。

(筑摩書房 1500円+税)

【連載】NEWSを読み解く今週のキーワード

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  2. 2

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 3

    石井琢朗コーチが三浦監督との《関係悪化説》を払拭、「ピエロ」を演じたCS突破の夜

  4. 4

    3人の婚外子…菊川怜の夫・穐田誉輝氏“暴かれたスネの傷”

  5. 5

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  1. 6

    橋本環奈のパワハラ疑惑のこと? 嵐・二宮和也の正月番組のワンシーンが視聴者の間で物議

  2. 7

    橋本環奈《山本舞香と友達の意味がわかった》 大御所芸人に指摘されていたヤンキー的素地

  3. 8

    大谷翔平は来季副収入100億円ガッポリ、ド軍もホクホク! 悲願の世界一で証明した圧倒的経済効果

  4. 9

    夏菜の二の舞か?パワハラ疑惑&キス写真で橋本環奈に試練…“酒浸り”イメージもそっくり

  5. 10

    いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで