「民主主義の条件」砂原庸介著
著書「大阪-大都市は国家を超えるか」でサントリー学芸賞を受けたまだ30代の行政学者による“民主主義の教科書”。選挙制度、とりわけ批判の多い中選挙区制度や比例制度などを初歩から解説し、「政党=ブランド価値を共有する組織」などマーケッター風の説明も辞さず。議員に占める女性比率を高めることができるのは政党組織があるからという解説なども、当たり前のようでいて意外によそでは読めない指摘だ。
話題の「18歳選挙権」問題で若者たちへ政治を説くときにも使えそう。
(東洋経済新報社 1600円+税)