2003年に原作が出版されて世界的なベストセラーとなり、映画化されて評判になった「ダ・ヴィンチ・コード」。イエス・キリストの弟子、マグダラのマリアをめぐる暗号を宗教記号学の教授が解くというストーリーである。彼女はずっと娼婦であるといわれていたが、1969年に教皇がそれを否定した。これにはフェミニズムの時代を経て、女性がそれなりに権力を持っていたことが受け入れられるようになったという背景がある。映画のテロップには「フィクション」とあるが、原作には「事実に基づいている」とされている。
鶴見大学の映画会で上映された18作を解説した講座の単行本化。(松柏社 2400円+税)