「亡国記」北野慶著

公開日: 更新日:

 2017年、深田翠は島岡原発即時停止を求める10万人分の署名簿をもって中部電力の本店を訪れた。政府が次々と原発を再稼働させていたのだ。だが、特別公安刑事に阻まれて目的を果たせず、島岡原発近くのホテルに泊まり、翌朝、激しい揺れに襲われる。原発の方向から青白い閃光が駆け抜けた。その頃、翠の夫、大輝は島岡原発が爆発したことを知り、息子の陽向を連れて国外へ避難しようとする。人々は北海道と九州に避難し、ボートピープルとなって国外脱出を図る者も。その隙をついて本州、四国を米軍が、北海道をロシア軍が、九州を中国軍が占領した。

 リアリティーに満ちた近未来ノベル。(現代書館 1700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる