「聖徳太子 世間は虚仮にして」三田誠広著

公開日: 更新日:

 仏師(ほとけつくりのたくみ)を志す鞍作鳥(くらつくりのとり)は、仏教を学ぶために上宮王(かみつみやのみこ=厩戸皇子、のちの聖徳太子)の舎人となる。上宮王は、12歳にして、誰よりも経典に通じていた。ある日、鳥が上宮王に見守られながら、切り出してきた木と格闘していると、異様な殺気を放ちながら、上宮王の母・間人皇女(はしひとのひめみこ)が訪ねてくる。未来を透視する験力を持ち、大王の病が重いことを告げに来た間人皇女は、いずれ上宮王が国王になると予言する。しかし、上宮王は母が弟の穴穂部皇子(あなほべのみこ)を皇太子にしようと願っていることを見抜いていた。

 謎に満ちた太子の生涯を大胆な解釈を交えながら描く歴史長編。(河出書房新社 2100円+税)



【連載】土曜あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    朝ドラ「あんぱん」教官役の瀧内公美には脱ぎまくった過去…今クールドラマ出演者たちのプチ情報

  2. 2

    中井貴一の“困り芸”は匠の技だが…「続・続・最後から二番目の恋」ファンが唱える《微妙な違和感》の正体

  3. 3

    大阪万博会場の孤島「夢洲」で水のトラブル続出の必然…トイレ故障も虫大量発生も原因は同じ

  4. 4

    渋谷区と世田谷区がマイナ保険証と資格確認書の「2枚持ち」認める…自治体の謀反がいよいよ始まった

  5. 5

    Kōki,主演「女神降臨」大爆死で木村拓哉がついに"登場"も リベンジ作品候補は「教場」か「マスカレード」シリーズか

  1. 6

    森友文書の一部欠落で財務省が回答…公表された概要リストに「安倍昭恵」の名前

  2. 7

    巨人阿部監督がオンカジ送検の増田大輝を「禊降格」しないワケ…《中心でなくても、いないと困る選手》

  3. 8

    早実初等部を凌駕する慶応幼稚舎の人脈網…パワーカップルを惹きつけるもう一つの理由

  4. 9

    オンカジ騒動 巨人オコエ瑠偉が「バクダン」投下!《楽天の先輩》実名公表に現実味

  5. 10

    迷走続く「マレリ・ホールディングス」再建…金融界の最大の懸念は日産との共倒れ