「水中考古学」井上たかひこ著

公開日: 更新日:

 水中考古学とは、海底などに眠る遺跡や沈没船を発掘、保存、調査する研究分野。日本での第一人者が、自ら携わった調査を紹介しながら、その歴史と日本の現状、そして課題を論じた未知の世界への招待状。

 1950年代、エーゲ海のトルコ寄りの海底に、青銅器時代から中世に至るまで、各時代の船が30隻以上も沈没していることが判明し、一帯が水中考古学発祥の地となる。著者は1988年、アメリカのチームがこの海域で行った難破船の発掘調査に参加。地中海交易の通説を覆したという同調査を通して、水中考古学の現場を解説する。さらに、長崎県沖での元寇船や千葉県沖での幕末の黒船の発掘調査などを通し、海底探検と研究の実際に触れる。(中央公論新社 800円+税)





【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」