「ドキュメント 水平をもとめて」鎌田慧著

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 皮革工場とその皮革産業を担ってきた被差別部落の歴史と人々の物語を追ったルポルタージュ。

 屠場で傷をつけぬよう大事に剥ぎ取られた原皮は、塩漬けにされて皮革工場に運ばれ、さまざまな革製品の原料に加工される。まずはその工場が密集していた兵庫県花田町高木地区を取材。合成皮革に押されて今はなき北中皮革合名会社では、かつて職場詩集が発行されており、10年間で40号ほどが発刊されたという。皮革労働者の詩に、厳しい現実と未来に対する希望を感じとる。

 また、過激な動物愛護運動の攻撃に耐えながら、全国唯一の三味線の猫の「張り皮」職人として伝統芸能を支える奈良の橋本一弘さんら、いわれなき差別と闘い続けてきた人々の声に耳を傾ける。(解放出版社 2200円+税)


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