「はじめてのルーヴル」中野京子著
世界最高峰の美術館が収蔵する7500点もの絵画から「これだけは見ていて損はない」という名画を取り上げ、解説をしたアート読み物。
まずは同美術館で誰もが絶対に見落とさない3作品のひとつ、ダヴィッド作「ナポレオンの戴冠式」(ちなみに、あとの2つは「モナ・リザ」と「ミロのヴィーナス」)。床に置いたら60平方メートルにもなるこの巨大な作品を見たナポレオンは、「画面の中に入ってゆけそうだ」とその出来栄えに満足したという。現実の戴冠式の様子から、絵に登場する人物たちのその後、そして自身がナポレオンに心酔していたという作者ダヴィッドの人生などエピソード満載で見どころを紹介。ほかに名画16点、関連作も合わせ全68点を解説。(集英社 880円+税)