「骸骨考」養老孟司著

公開日: 更新日:

 ヨーロッパの国々のお墓を訪ねる巡礼シリーズ。第2弾の本書では、南欧3カ国を歩く。

 著者は、日本とは異なる欧州の遺骨の扱いや墓のありように、かねてその身体観の違いに着目してきたという。以来30年以上、考え続けてきたことを念頭に、イタリア・ローマのアッピア街道筋にあるローマ時代の古い陵墓を皮切りに、天井や壁などが人骨で飾られているサンタ・マリア・デッラ・コンチェツィオーネ・ディ・カプチーニ教会の納骨堂や、火薬庫事故の犠牲者をまつるポルトガルのカンポ・マヨールの納骨堂などを巡る。

 物言わぬ骸骨と対峙しながら、なぜこうした施設が造られ、骨を並べるのか、思索を深める。(新潮社 1500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ