暑さ吹っ飛ぶ「最新怪談本特集」
「現世怪談 開かずの壺」木原浩勝著
人知を超えた恐ろしい体験をした人たちの話をまとめた実話怪談集。
ある男性は恋人と行ったラブホテルでの体験を明かす。人目を忍んで離れた町の古びたホテルを選んで入ったところ、空室状況を示すパネル表示はなぜか縦一列、各階の2号室だけが空いていた。302号室を選び入室すると、部屋の中で足音がする。しかし、上の階も空室だったはず。恐る恐る足音がするベッドルームをのぞいてみると、重力を感じさせない姿で天井からぶら下がるように女性が歩き回っていたという。(「ラブホテル」)
その他、マンガの「恐怖新聞」に夢中の息子にいたずらをしてみたら、本当に「恐怖新聞」が届いてしまった話など16のエピソードに戦慄。(講談社 1300円+税)