「政治介入されるテレビ」村上勝彦著
放送免許は政府からの独立性の高い独立行政委員会が行う国が多いのに、日本では放送免許権限は総務大臣が持つ。電波法と放送法を1人の大臣が所管することが、行政の不当な介入を招いている。
行政指導は以前は5年間で5件程度だったのに、第3次小泉内閣から第1次安倍内閣の間では22件にも上る。
1985年から2005年の38件のうち、放送法第4条の「事実をまげない」に抵触するとされたものが16件、「政治的公平」に抵触するとされたものが3件である。
そもそも第4条は政府のコントロールを避けるために制定されたのだが。
「放送の自由」に警鐘を鳴らす。
(青弓社 1600円+税)