「出家への道」プラ・アキラ・アマロー(笹倉明)著

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 直木賞作家の著者は、2005年にタイ・バンコクに移住。そして、16年にチェンマイで出家してテーラワーダ(上座部)仏教の僧となる。出家に至るまでの人生の経緯と、テーラワーダ仏教の核心が凝縮した「出家(得度)式」の詳細を伝えながら、タイ仏教について語る回想記。

 タイへの移住は経済的な行き詰まりが原因だった。1980年の作家デビュー後、数々の賞を受賞して作家としての地位を築いた氏だが、次第に書けなくなり、その不安から、周囲の甘言に乗せられて副業に手を出し失敗を重ねてしまう。その結果、取材で旅したことがあるタイへ逃げるように移住をしたという。

 自らの若き日の不善の行為も赤裸々に告白しながら、俗世を捨て仏の道を歩み始めるまでの日々を振り返る。

 (幻冬舎 780円+税)

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