「町を歩いて、縄のれん」太田和彦著

公開日: 更新日:

 居酒屋探訪の達人が日常の点景をつづったフォトエッセー集。

 北陸新幹線で帰京中、車窓に映える立山連峰を眺めながら山登りに夢中だった若き日々を追想。長野県で育ち、少年時代から山に親しんできたが、本格的に取り組み始めたのは35歳の頃だった。フリークライミングに魅了され、42歳のときにはアイガー峰にまで遠征したという。またあるときは、後期高齢者突入を目前にして、ぜいたくできるのも今のうちと出掛けた人形町の老舗寿司屋の帰り道、通りかかった神社で初詣。

 しかし、昭和21年生まれは今年「八方ふさがり」と書かれた張り紙を見て愕然とする話や、企業デザイナー時代に手掛けた作品に会いに行く小旅行、そしてこだわりの晩酌の流儀まで。日常のささやかな幸せをつづる。

(集英社 820円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  2. 2

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  3. 3

    だから桑田真澄さんは伝説的な存在だった。PL学園の野球部員は授業中に寝るはずなのに…

  4. 4

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  5. 5

    「ニュース7」畠山衣美アナに既婚者"略奪不倫"報道…NHKはなぜ不倫スキャンダルが多いのか

  1. 6

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 7

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 8

    ドジャース大谷 今季中の投手復帰は「幻」の気配…ブルペン調整が遅々として進まない本当の理由

  4. 9

    打撃絶不調・坂本勇人を「魚雷バット」が救う? 恩師の巨人元打撃コーチが重症度、治療法を指摘

  5. 10

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した