「カナリヤは眠れない」近藤史恵著

公開日: 更新日:

 大阪のローカル雑誌の記者・小松崎は、町中で女性とぶつかり、痛みに悶絶する。寝違えた首が原因だ。慌てた女性に連れられ、小松崎はビルの屋上のプレハブ小屋で営む接骨院で治療を受ける。歩というその女性は整骨院の事務員だった。

 整体師の合田は、偏屈な変わり者だが、腕は確かで、首は何事もなかったように元通りに。接骨院に通い始めた小松崎は、歩や彼女の姉・恵も摂食障害やセックス依存症など心の病を抱える合田の患者だと知る。

 一方の合田は、不眠と頭痛を訴え来院した茜が気になる。1年前に見合い結婚して大阪に来た茜は、夫や義母に対する不満を買い物をすることで解消していた。

 生きづらさを抱えた患者の体の悲鳴に耳を澄ます合田を探偵役にした長編ミステリー。

(祥伝社 670円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ