「セカンドライフ」新津きよみ著

公開日: 更新日:

 65歳を迎え、待ちに待った年金を初めて受け取った日、久子は娘の映美から3年前に離婚した元夫の吉雄が再婚すると教えられる。相手は久子もよく知る真由子だという。久子にはもう他人事だが、遺産相続を考える映美は素直に祝えないようだ。

 8年前、早期退職した吉雄の希望で、家を処分して山梨で田舎暮らしを始めた。その隣人が真由子だった。引っ越して間もなく愛犬を亡くし、ペットロスに苦しんでいた久子に声をかけてくれたのが真由子だった。以来、久子は3年前に夫を亡くし一人暮らしをする真由子と親しく付き合ってきたのだが……。(表題作)

 ほか、特急列車の車内で交換殺人を持ち掛けた女性と持ち掛けられた女性の23年後を描く「見知らぬ乗客」など、7編を収録したミステリー集。

(徳間書店 670円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」