<50>入籍と妊娠報告で頭を下げて回る
桃地は仰天している鐵を置いて、ゴミ箱片手に仏壇の前に立つ。花、お守り、お札──臼井のために飾られたものを、どんどんゴミ箱に突っ込んでいく。
「やめてください!」
鐵が慌てて桃地の腕を引いた。桃地は訊く。
「あんた、苦しいだろ」
「なんの話──」
…
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