「お楽しみはこれもなのじゃ 漫画の名セリフ」みなもと太郎著

公開日: 更新日:

 和田誠氏の名著「お楽しみはこれからだ-映画の名セリフ」のパロディー。映画評論を漫画評論に置き換え、スタイルはそっくり真似た面白本。

 オープニングは大御所、手塚治虫氏の「光」という作品の「……僕は、この世から悪人がいなくなるその日まで、果てしない旅をつづけるんだ」というラストのセリフから。あまりにもおざなりのキマリ文句だが、著者はその言葉が目に飛び込んできた時に、不覚にも涙を流していたと告白。

 他にも、電車のドアが開いた場面に添えられた「パシュー」という擬音に注目して、滝田ゆう氏の作品を語ったりと、作品の印象的なセリフに加え、ストーリーや作品の漫画史的な位置を解説。物真似風のイラストを添えて144作品を取り上げる。 (河出書房新社 990円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  2. 2

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 3

    「終わらない兵庫県知事選」の行方…新たな公選法違反疑惑浮上で捜査機関が動く“Xデー”は

  4. 4

    楽天・田中将大は今や球団の「厄介者」…大幅負け越し&パワハラ関与疑惑に年俸2億円超ダウン

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    斎藤元彦知事が百条委トンズラで大誤算!公選法違反疑惑に“逃げの答弁”連発も「事前収賄罪」の可能性

  2. 7

    楽天・田中将大に囁かれていた「移籍説」…実力も素行も問題視されるレジェンドの哀れ

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    エースの留年が影響か?昨夏王者・慶応まさかの県大会16強敗退…文武両道に特別扱い一切なし

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇