「応援消費」水越康介著

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 2020年以降、コロナ禍によって社会が大きく変わろうとしている。そのひとつが「応援消費」だ。苦境に陥った店や人、企業を消費で支援する応援消費という言葉は、2011年の東日本大震災を機に広く使われるようになった。一方で、応援・支援すること、誰かを助けること、これらが消費活動と結びつけられ、必然のつながりを有するようになる──これはコロナ禍によって顕在化した新しい段階の消費社会を示していると著者は指摘する。

「応援消費」という新たな消費活動は社会をより良い方向に動かす力となる可能性を秘めているが、経済と切り離された応援や支援が存在しにくくなるなど、逆に社会に悪影響を及ぼす力も備えている。

「応援消費」という新しい消費スタイルについて考察したテキスト。

(岩波書店 968円)

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