「無理ゲー社会」橘玲著

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 経済格差や生きづらさを抱え、自殺する権利を求める若者たちがあふれる日本。彼らは攻略不可能なゲーム(=無理ゲー)に同意なく参加させられていると感じている。そんな「理不尽なゲーム」化した現代社会の構造を分析するテキスト。

 著者は、日本も世界も「リベラル化」していると指摘。この場合のリベラルとは、政治イデオロギーのことではなく「自分の人生は自分で決める」「すべての人が“自分らしく生きられる”社会を目指すべきだ」という価値観のことだという。

 しかし、リベラルな社会で「自分らしく生きられない」人はどうすればよいのか。「努力すればどんな夢でもかなう」という信念を背景にした「メリトクラシー」(能力主義)などを取り上げ、「理不尽なゲーム」の正体に迫る。

(小学館 924円)

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