「56日間 」キャサリン・ライアン・ハワード著 髙山祥子訳
パンデミックによるロックダウン中、ダブリンの新しい集合住宅「クロッシングズ」の1号室で不審死体が発見される。捜査を進めるアイルランド警察の警部リーは、身元不明の遺体が15年前のある事件の関係者ではないかと疑念を抱く。
56日前、IT企業で働く25歳のキアラは、昼食を買いに行ったスーパーで男に声をかけられる。動揺を隠し、誘われるままオリヴァーと名乗るその男とコーヒーを飲んだキアラは、別れ際に映画に誘われ、応じる。
一方のオリヴァーは、5日間連続同じスーパーで姿を見かけたキアラが、自分の素性を突き止めようとしているジャーナリストではないかと疑っていた。
遺体発見当日と、それまでの56日間を交互に描く長編サスペンス。
(新潮社 1045円)