「公安警察」古野まほろ著

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「公安警察」古野まほろ著

 公安警察と聞くと、「非公然のスパイ組織」や「国の謀略機関」などを思い浮かべてしまうが、警察官僚として公安警察のオペレーションを指揮したこともある著者によると、そうした「おどろおどろしい陰謀集団」とはかけ離れた存在だという。

 本書は組織の中にいた著者が、現実の公安警察の組織や実務について解説したテキスト。

 法律的には、「公安」とは組織のことではなく「公共の安全と秩序」が維持されている状態を指すという。ゆえに「国家公安委員会」など「公安」の看板を掲げている組織と、現実に「公安」の仕事をしている組織は異なるそうだ。そうした基本を踏まえたうえで、警察庁警備局長をトップとする組織の概要や、その目的、さらにオペレーションの実際まで明かす。 (祥伝社 1078円)

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