「アミノ酸食事術」加藤雅俊著
「アミノ酸食事術」加藤雅俊著
脂肪を燃焼しやすくしてダイエットに役立ち、免疫力を強化し、慢性的な疲れを取り除き、筋肉も育てる。そんな夢のような物質が、アミノ酸だ。健康食品やドリンク類でもさまざま販売されており、どうやら健康のためにアミノ酸がよいらしいことは知っていた。
しかし、炭水化物やビタミンCなどと比べると、どんな食材に多く含まれ、どんな食べ方をすれば効率よく効果を得られるかまでは分かっていなかった。そこで参考にしたのが、アミノ酸の基礎知識から不調別のアミノ酸メニューまで紹介されている本書だ。
人間にとって必要なアミノ酸は全部で20種類あり、それぞれの効果や含まれる食材も異なるという。例えば、目下の最大の関心事であるダイエットに必要なアミノ酸は、肉や卵に含まれるロイシンというアミノ酸。食欲を抑制する働きを持ち、筋肉をつくるサポートをする役割も果たすそうだ。さらに、かつおだしに含まれるヒスチジンというアミノ酸もダイエットには最適で、脂肪細胞から脂肪を分解する働きを持つという。
そこで、卵、鶏肉、かつおだしを使う茶わん蒸しを食事に取り入れるようにした。食べてダイエットにつながるなんて夢のようではないか!
また近ごろ寝つきの悪さが気になっていたのだが、そんなときにもアミノ酸が役立つ。エビや豆乳に含まれるグリシンというアミノ酸には、体温調節をスムーズにする機能があり、夜に深部体温を下げて入眠しやすくしてくれるという。早速、夕食にエビと豆乳を使ったグラタンをつくって食べたり、時間のないときは豆乳だけでも飲むようにしたら、何だか眠りやすくなってきたぞ。
アミノ酸を味方につけて、健康を手に入れよう! 〈浩〉
(講談社 1650円)