「アメリカ革命」上村剛著
「アメリカ革命」上村剛著
イギリスの植民地だったアメリカは、1776年に独立を宣言。重税に「代表なくして課税なし」のスローガンを掲げて反発、13の植民地が独立国家を宣言した。
その後、83年までイギリスとの戦争が続くが、アメリカ側が勝利。87年には13の元植民地を束ねる連邦憲法が制定され、今日のアメリカ合衆国の基礎が出来上がる。
アメリカ革命とは、独立宣言から憲法制定を経て国家運営が安定するまでの約70年にわたる長期プロジェクトだった。
その最大の功績は、人類史上初の成文憲法を制定したことだと著者は言う。本書は、このアメリカ合衆国憲法がなぜ、どのように作られ、そしてどう運用されたのかを追いながら、アメリカ革命を解説したテキスト。覇権国家に君臨するアメリカ合衆国の始まりに迫る。
(中央公論新社 990円)