宝塚出身プロボウラーの大谷茂子さんは尼崎でスナック経営
セット料金が1500円で、ビール中瓶が700円。ボトルキープは5000円からだ。
「昔は周辺に喫茶店もカラオケスナックもなく、昼夜を問わず大忙しだった。今も手頃な料金なこもあって、そこそこにぎわってるのよ」
一方、さくらさんが店を手伝うようになったのは97年から。母が大腸がんの手術を受け、介護が必要になったからだ。
「姉は71年に宝塚歌劇を退団して以来、ずっと東京で芸能活動をしてた。でも、母の面倒を見ようと一大決心をしてくれたのね」
その母は07年、94歳で亡くなった。
「死後、『2人の娘をお嫁に行かせてあげられなくてごめんなさい』と書かれたメモが出てきた。ワタシたち姉妹は青春時代、自分たちが好きなことをしてきて、婚期を逃したなんてこれっぽっちも思ってなかった。それだけに、母の心情を思うと涙が止まらなかったわ」
■初めてのボウリングで138のスコアが出て…
さて、大谷さんは55年に宝塚歌劇団に入団した3歳年上のさくらさんの後を追って、59年にタカラジェンヌ、加茂すみれになった。