病から這い上がり…桂歌丸が命削ってでも高座に上がるワケ
「実物の歌丸師匠はテレビで見る以上にガリッガリ。中でも頬のこけぶりは尋常ではなく、骨が頬にくっきりと浮き上がっている。見るからに痛々しかったです……」(観客のひとり)
腸閉塞で入院&療養していた桂歌丸が11日、国立演芸場(東京・千代田区)で3カ月ぶりに高座復帰。翌日のワイドショーやスポーツ紙は楽屋口で笑顔を見せながら取材に応じる師匠の様子を報じていたが、実際は全快とは程遠い体で連日、命を削りながら高座に上がっているようだ。
79歳の誕生日を迎えた14日は期間中で唯一、一日2回公演が組まれ、前出の観客は後半の部を見たという。劇場は満席で300人が見守る中、師匠が披露したのは、1時間しゃべり通しの怪談「乳房榎」。足腰が弱っているので正座ができず、釈台を前に置き、足元を見せない演出を施してはいたものの、一度も噛むことなく病み上がりが嘘のように歯切れのいい語り口だったというから、立派なもんである。
そして終演直後には共演者たちに囲まれ、客席一丸となってハッピーバースデーの大合唱。それを聞いた歌丸師匠は目頭を熱くさせながら、ユーモアたっぷりに決意の挨拶をしたという。