母離れより影響大 宮沢りえの飛躍に坂東玉三郎の“父性”
宮沢りえ(43)の主演映画「湯を沸かすほどの熱い愛」が30代以上の女性を中心に好評だ。年下イケメン俳優との熱愛も報道され、かつての“薄幸の美女”の面影もない。
宮沢の実力が世間にとどろいたのは、2013年「おのれナポレオン」の公演中に、軽度の心筋梗塞で緊急入院した天海祐希の代役を、稽古時間わずか2日半にもかかわらず、4公演ノーミスで成功させたことだ。「『奇跡の代役』と喝采を浴び、評価が上がりました」と芸能リポーター・川内天子氏も称賛する。
87年、三井のリハウスのCMで注目され、91年発売のヌード写真集「Santa Fe」(篠山紀信撮影)は150万部のベストセラー。翌92年、貴花田と絶頂期で婚約した。ところがわずか2カ月で婚約破棄してから、苦難の連続だった。拒食症が噂され、94年に自殺未遂、故・勘三郎との不倫報道、舞台の降板が相次ぎ、激ヤセが目立った。ついに96年、静養のためロスへ。芸能活動を一時休止した。
帰国後の03年、「たそがれ清兵衛」(山田洋次監督)で第26回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞受賞。その後は野田秀樹や蜷川幸雄など、日本を代表する演出家の舞台でさらに女優として開花した。