メディアに出ずっぱり “東京相撲記者クラブ会友”って何?
「クラブも会友も相撲協会が取材証を発給しており、たとえ自局に担当記者がいても相撲ないしは協会批判につながるような発言をしたら“おたくは取材拒否”と締め出しをくらいかねない。その点、テレビ出演している会友の面々はしがらみが薄いぶん、言いたいことが言えるため、言葉は悪いけれど使い勝手がいい。なかには、協会の館内放送のキャスターをしているからか矛先が鈍る人はいますけどね(苦笑い)」(民放キー局関係者)
■両国・回向院に相撲記者碑
1909(明治42)年に発足した同クラブは、記者クラブの中でも歴史が古い。それこそモンゴル力士会以上に上下関係が厳しいかと思いきや、「支度部屋で現役力士と直接話をして取材している会友はごく少数。親方に精通していてマメに取材している人から、新聞や雑誌の記事を参考にしている人などレベルは玉石混交。先輩OBとはいえ、現役記者とは決して仲がよくない」(スポーツ紙記者)。
会友ならではの“特権”もある。江戸時代に相撲興行が開催されていた回向院(東京・両国)には、歴代相撲年寄をまつる慰霊碑「力塚」が建立されているのは知られた話。だが、同じ境内には物故した記者を供養するための相撲記者碑もあるという。いまにつながる相撲隆盛に対する貢献を称えたもので、「会友であればほぼ例外なく名が刻まれる。力士たちとともに祭られることを栄誉に感じ、誇りとする会友メンバーは少なくない」(関係者)。
歯に衣着せぬ厳しい発言は“相撲愛”ゆえのようだ。