【対談】飯尾和樹×藤井隆 親友2人が語り合った仕事のこと
最初の出会いは「ごっつええ感じ」
飯尾 最初の出会いは「いいとも」の前で、「ダウンタウンのごっつええ感じ」(フジテレビ系、1991~97年)だったよね。東西100組の若手芸人がずら~っと集まって、どんなシチュエーションでもリアクションをするっていうミニコントみたいな大会。藤井くんは、入った喫茶店の客が全員任侠だったというシチュエーション。こっちはもう震えるぐらい笑いまして、その日の「浅井企画」の1面ですよ。雑誌「ムー」のUFOみたいなもん。「発見! 新喜劇に藤井隆ってすごい芸人がいた」って。松本人志さんも「キミは売れるわ」って言ったからね。
藤井 緊張していたこと以外、あまり覚えていないんです。あの日は大阪の50組の芸人が新幹線の同じ車両に乗って移動したんです。そのときからもうずっと緊張してて。ほとんど白日夢っていうか、異空間過ぎて覚えていないんです。
飯尾 三谷さんから「江戸は燃えているか」(3月3~26日、新橋演舞場)のオファーがあったときも、藤井くんに相談したよね。1週間ぐらいひとりで考えても結論が出なくて、マグロの頬肉のブラックペッパー焼きに、ほんの少しマヨネーズをつけて食べながら話したんだよね。
藤井 そうでした、そうでした。
飯尾 実は三谷さんからこういう話をいただいているんだけれども、の「ど」と「も」の間ぐらいで、「絶対やってください!」って。
藤井 飯尾さんが気にしていたのはマネジメントの話。「それはクリアになります」って。
飯尾 舞台の期間中にバラエティーを断るのが怖いなって思ったんだよね。
藤井 自分が飯尾さんのマネジャーさんになったつもりでお話しさせていただきました。テレビの仕事をやっている方が安心できる、快適でいられるってことなら、ご本人の負担は増えるけど、稽古前や終わりに入れますので、それが不安なら、やってくださいって、偉そうに。
飯尾 実際に稽古終わりにやってみたら、普段からやっているテレビの仕事が新鮮だったというか、うれしかったなー。