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ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで」(光文社新書)などがある。

M-1舌禍事件の“主犯”とろ久保田は泥水をすすり続けていた

公開日: 更新日:

 2年前の「M―1グランプリ」で優勝したのは、芸歴15年(当時)の苦労人である「とろサーモン」だった。優勝後には仕事も急増し、何もかも順調であるように見えた。

 そんな矢先に新たなトラブルが発生してしまった。昨年末の「M―1」終了後に、出場者のひとりだったスーパーマラドーナの武智が、自身のインスタグラムで芸人仲間との飲み会の模様を生配信した。そこで武智ととろサーモンの久保田かずのぶが「M―1」の審査員である上沼恵美子を厳しく批判したのである。

 これがネットニュースなどでも取り上げられて大問題になり、2人はツイッター上で謝罪文を発表。「M―1」関連のニュースはこの話題一色に染まっていた。

 優勝を逃した武智も、前大会で優勝した久保田も、漫才師として並々ならぬ熱い気持ちで「M―1」に挑んでいたのは確かだ。その思い入れの強さのあまり、暴言が飛び出してしまったのだろう。

 とろサーモンは「M―1」で優勝するまでに苦労を重ねていた。大阪を拠点に活動していた頃には収入も仕事もそれなりにあったのだが、上京してみると一気にどん底に落ちた。

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