桂ざこば師匠の「楽屋トイレ掃除」エピソードには強い絆が
本番で、同様の話をされていたのを聞いたことがありましたが、その光景を目の当たりにし「本当にされている」と改めて感心しました。
オール巨人さんが著書「師弟」の中で「師匠(岡八朗さん)のためなら死ねる」と書いていますが、師匠と弟子の関係というのは外からでは到底計り知れない、ものすごく強い絆で結ばれているんだと実感します。特に落語家さんの場合、多くは“内弟子”として3年間師匠の自宅で寝起きを共にされるので、その思いもより深いものがあるのだろうと思います。養成所の講師として31年、私は“師匠”を持たない芸人を目指す若者たちの入り口に関わるだけですが、ざこば師匠のこのエピソードは、折にふれ話しています。
しばらくお目にかかれず、体調を崩されていた時期もあったようですが、今は高座に復帰。型にとらわれない「ざこば落語」を、これからも長く続けていただきたいと思います。