著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

名脇役→主役へ 田中邦衛さんのシャイで不器用な俳優人生

公開日: 更新日:

「シャイで不器用」といわれた田中さんの俳優一筋人生を誰もが称賛する。

 今年2月に喜寿を迎えた高橋英樹昭和を代表する俳優だったが、突然、「俳優引退」話が報じられた。高橋は即座に「引退なんてことはまったく考えていません」と否定。俳優への意欲を示していたが、「この人俳優だったの。タレントかと思った」という若者も少なくない。娘・真麻とツーショットでイベントに出てくることも多く、最近は真麻に生まれた初孫にデレデレの様子も伝えられる。一世を風靡したテレビ時代劇「桃太郎侍」のイメージもすっかり薄れてきている。

「日活時代から主役を務めてきた方。なかなか適役も難しいし、オファーするのも二の足を踏む」と高橋の全盛期を知らない現場の声。往年のファンは「あの凜々しい演技を見たい」という人もいる。俳優復活が待たれる。

 ドラマもテレビも今や若手の俳優が独占する時代。俳優とタレントを兼ねて仕事をする人が増えてくると思うが、俳優一筋の人がますます少なくなるのは寂しい限りだ。

 その点、ソロ活動の歌手は応用が利く。“ゴッド姉ちゃん”と呼ばれた和田アキ子もすでに古希。4月から心機一転、レコード会社を移籍し「90歳になって歌っていたら、かっこいい」と意欲を語った。「ブルースを歌わせたら日本で屈指」といわれるが、最近はヒット曲に恵まれず5年前には常連だった「紅白」にも落選した。

 それでもタレントとしての存在感は依然として健在だが、タレントの肩書も年齢的にそろそろ限界を迎える。人生の最後の花道を歌手として飾りたい意欲がうかがえる。

 田中邦衛さんが亡くなり、昭和を代表する高橋・和田の今後の生き方が改めて注目される。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  2. 2

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  3. 3

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  4. 4

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  1. 6

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑でCM動画削除が加速…聞こえてきたスポンサー関係者の冷静すぎる「本音」

  3. 8

    佐々木朗希が患う「インピンジメント症候群」とは? 専門家は手術の可能性にまで言及

  4. 9

    綾瀬はるかは棚ぼた? 永野芽郁“失脚”でCM美女たちのポスト女王争奪戦が勃発

  5. 10

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり