はるな愛にみなぎる使命感!パラ開会式で見せた圧巻ダンスの原点を“育ての親”野田義治会長が明かす
24日に国立競技場で開催された東京パラリンピックの開会式で、タレントのはるな愛(49)が冒頭“センター”でダンスパフォーマンスを披露した。はるなは「パラ・エアポート」で働くスタッフのひとりとして作業服のコスチュームに身を包み、満面の笑みで登場。SNS上では、「めっちゃホリディが始まるかと思ったw」「はるなさん凄い」などと驚きと圧倒的な好意を持って受け止められた。
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■“みんな違って、みんないい”
一夜明けた25日、「スッキリ」(日本テレビ系)に出演したはるなは、2年前にオーディションの公募に応募して採用となったことや、本番直前にイヤーモニターから“みんな違って、みんないい”っていう演出家のメッセージが聞こえてきて、皆、泣きながらパフォーマンスをしていたことなどを明かした。
はるな愛(本名=大西賢示)は、文字通りパラリンピックの理念である「多様性」を体現してきたタレント。学生時代はセクシュアルマイノリティーであることでいじめを受け、高校中退後は“ニューハーフ”として大阪のショーパブで働いていた。その後、ルックスと軽妙なトークが話題となりテレビ出演するようになったが、芸能界だけでは食べていけず、同時にスナックも経営していた。
その後08年に、元イエローキャブの野田義治社長(当時)の目に留まり現所属事務所であるサンズエンタテインメントに入ることになる。そのきっかけは05年、ロケに向かう停車中の車の後部座席で休憩していたところを後続車に追突され、大ケガを負ったMEGUMIを献身的に看病していたことだった。野田氏(現・サンズエンタテインメント会長)がこう振り返る。
「ずっと病院につきっきりで看病してくれてたんですよ。彼女は本当に思いやりがあって優しい。仲間思いなので、芸人やタレントなどの仲間も多い」
「もう取っちゃってるんで、女でいきます!」
“巨乳グラビアブーム”の立役者であった野田氏は、入所当時、「男と女のどっちでいくつもりだ?」と聞いたところ、「もう取っちゃってるんで、女でいきます!」とはるなは答えたという。
移籍後、程なくして、持ちネタだった松浦亜弥の「Yeah!めっちゃホリディ」のモノマネを「あらびき団」(TBS系)で披露し大ブレーク。事務所の分裂劇を経て窮地に陥っていた新生サンズと野田氏を救ったのだった。
その後、09年には、「ミス・インターナショナル・クイーン2009」で日本人として初めて優勝。10年には「24時間テレビ 愛は地球を救う」(日本テレビ系)で、番組初のトランスジェンダーのマラソンランナーに。今年初めには、自身初監督作品となった、伝説のゲイボーイ“吉野ママ”を題材としたドキュメンタリー映画「mama」も公開された。公開時のインタビューで、日刊ゲンダイにこう答えている。
「子供の頃はいじめに遭ったこともありましたが、生きてこそたどり着いた道がここにあるので、今はボランティアを含め、世の中のためになることをしたい使命感に満ちています。仕事はタレント以外も幅広くチャレンジしたいし、自分の選択が良かったって満足して人生を終えたいと思います」
野田会長はシミジミとこう語る。
「若い頃からやっていることは一貫しているし、行動力も半端ない。立派だと思います。我々も見習わなくちゃいけないと思いますね」