著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<164>真砂田辺市長はドン・ファンの通夜にも葬儀にも姿を見せなかった

公開日: 更新日:

 市長夫婦を東京に呼び、当時日本で一番人気があった高級ホテル「ホテル西洋銀座」(現在は閉館)でもてなしたこともあった。ホテル内の「吉兆」で一緒に食事をし、ホテル近くの高級エステの代金までドン・ファンが負担したというから、すごい接待である。

 夫婦でドン・ファン宅に挨拶に来ることもあったし、市内から車で40分もかかる中辺路の市長宅にもドン・ファンは何回も行っていた。

 ドン・ファンが亡くなる2週間ほど前に愛犬のイブが死んだ時も、そのお悔やみに夫婦で自宅に来たほどだった。

 しかし、ドン・ファンが亡くなった途端に手のひらを返すように通夜にも葬儀にも自宅にも姿を見せなくなった。

「(ドン・ファンが)生きているときは怖いから、イブのお悔やみに行ったのも義理を欠かさないようにしていただけでしょ。ドン・ファンの話題が出ると市長は露骨に嫌な顔をするので、彼の前でドン・ファンの話題に触れないようになったんです。死んでホッとしているんじゃないですか?」


 市長を知る議員は苦笑する。そんな仕打ちを受けるドン・ファンだが、私は市長との関係を深掘りする気持ちはなかったので、そのままにするつもりになっていた。しかし、遺言を田辺市が受け取ると表明したので、私はドン・ファンの遺産について詳しく取材をし始めたのである。

 するとそこで、とんでもない事実を発掘してしまったのだ。 (つづく)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド