故・島田陽子さんは不器用な人だった…「国際派女優」として唯一無二の存在に
女優生活の後半は恋と金の問題でメディアを賑わせた。内田裕也との不倫で芸能メディアを賑わせたこともあった。ヌード写真集出版などの話題もあったが、人生の後半で、島田の代名詞になったのは「金銭トラブル」だった。さまざまな相手と金の貸借を巡り揉めた。元所属事務所の社長から相談を受けたこともある。
「家賃から光熱費まで事務所で立て替えたお金を返してくれない」
事実を島田に直撃した。慌てる様子もなく、「知りません」と取材拒否。対応する姿勢も映画のワンシーンのように凜(りん)としていた。一時、金銭トラブルの多さから「借金」は島田の新たな肩書のようについて回った。それもようやく消え新たな仕事に意欲を燃やしていた矢先の死。女優としての生き方を変えられなかった不器用な人だったと思う。 =敬称略