人生を変えた軟式テニス部顧問との出会い「君は目に元気がない。目が腐ってるね」

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 なにしろ学校の壁にはスプレーで落書きされてるし、髪を染めた不良もゴロゴロいた。

 ところが、先生は「髪を染めたやつでも喧嘩を売りたいやつでも、とにかく俺んとこに来い」っていう感じで軟式テニス部を始めて、その時、1年生だった2人の不良を入部させたの。それでこの2人が中学3年の時に全国大会に行きましたからね。まるでテニス版「スクール★ウォーズ」。ほんとにドラマ化してほしいぐらいえげつない話ですわ。

 先生は本も書いていて、それを読んだ俺もその気になったわけ。そんなすごい先生に教われば俺も全国行けるかもって。

 ただ、最初に入部の申し込みに行った時、先生には「君は目に元気がない。目が腐ってるね」って言われてね(笑)。あの頃はそこまでヒネてた覚えはなかったけど、先生には何かが見えたんかな。まあ、それでも「頑張れ」とも言ってくれたから入部しましたよ。

 そこからはもうテニス漬けやった。朝は5時に起きて朝練。昼休みもテニスをして、もちろん放課後もずっと部活。だから、中学校時代に友だちと遊んだ記憶がないぐらいで、本当にテニスジャンキーやった。先生の指導は厳しいとか優しいとかじゃなく、本当に精神に響いたんです。

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