俳優・仁科貴さん「気が付いたら、オヤジ(川谷拓三さん)が肺がんと診断された年齢に」
仁科貴さん(俳優/52歳)
1970~80年代、大河ドラマ「黄金の日日」(NHK)などのドラマや映画で活躍した俳優・川谷拓三さん(享年54)。この13日は、代表作の映画「仁義なき戦い」公開から50周年でもある。その長男・貴さんは川谷さんの死後、間もなく俳優デビューし、NHKの連続テレビ小説「オードリー」などで注目された。仁科さん、今、どうしているのか。
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「気が付いたら、今年はオヤジが肺がんと診断された年齢になるんですよね。時間が過ぎるのは、本当にアッという間。オヤジの年を超えたらオレはどんなふうになっていくんだろう、と思いますね」
東京・調布市のとある駅近くのコーヒー店で会った仁科さん、まずはこう言った。
「オヤジは診断されてから亡くなるまで半年だったんですよ。咳が続いていたのに、多忙だし医者嫌いだし、で、すぐ受診せず、ボクが風邪をひいたときにようやく一緒に受診したら、オヤジは肺がんだ、と。余命半年、治療はできないと言われ、病名は告知しましたが、余命は伝えられませんでした。ボクら家族──ボク、母、姉と、叔父さんが見守るなか、母の出身地の京都にある病院で、モルヒネで緩和ケアを受け眠るようになくなりました」
54歳で亡くなるとは、いかにも早い。
「オヤジの両親もがんで亡くなったので、ボクはめちゃめちゃ怖がり。何か症状があるとすぐに病院を受診しています。といっても、酒もたばこもやるんですけどね(笑)」
仁科さん、仕事は何をしているのか。
「俳優をずっと続けています。建築現場で電気工事などのアルバイトをしたり、しなかったりしながら。今は俳優一本で食べていますけど、よくやってこられたと思います」