市川猿之助が「新・陰陽師」でリベンジ! 娯楽大作に徹し場面ごとに沸かせていく

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 夜の部は、当代一の役者2人が揃う『与話情浮名横櫛』と、尾上松緑・左近の『連獅子』。

『与話情浮名横櫛』は説明不要の名作で、与三郎に片岡仁左衛門、お富に坂東玉三郎と、いま望みうる最高の配役。昨年6月に上演予定だったが、仁左衛門が倒れて他の演目となり、ようやく実現した。この2人でこの演目を見るのも最後かもしれないとの思いが観客にもあり、客席は、一秒も見逃すまいとの緊張感に満ちる。その熱い視線を浴びて、2人は演じる。型なのだろうが、それと意識させない。役を生きている。

 仁左衛門・玉三郎での与三郎・お富は18年ぶり。前回は18代目勘三郎の襲名披露公演だった。こんなにも空白があったことにも驚くが、その「変わらなさ」にも驚く。タイムスリップしたみたいだ。それなのに、一番若かった勘三郎がいない。

 仁左衛門は初日から3日を終えたところで体調不良に。歌舞伎は主役が病気や怪我で休んでも、代役を立てて上演するのがならわしだが、今回は3日間、公演そのものを中止にした。これには賛否両論があるだろうが、「仁左衛門・玉三郎」のコンビに代わる者がいないのだから、仕方ない。他の役者でもいいから見たいという人は少ないのでは。

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