TKO木本武宏さんが語る現在地「ワゴン車で回る全国コントツアーを計画中」 マネジャーは妹が
「不祥事が不祥事をいじるな」と突っ込んだら爆笑
──今日はポジティブなお話を。芸人としてコンビの仕事も再開。これからやりたいことは?
夏から全国47都道府県をコントツアーで回りたいです。100人くらい入れる場所で、計画は進んでいます。ライブ居酒屋などお店でもやりたい。今、会場探しや準備の最中です。ライブハウスも決まり始めてます。
正式なマネジャーはいないのですが、東京に住む妹が「手伝うわ」と言ってくれて素人ながらマネジャーをやってくれて。全国コントツアーは知人の協力を得てチームとして進めてます。1年かけて、ワゴン車で回ろうと考えてます。
僕らは本当にコントが好きなんだと再認識しています。子供の頃から、何者かになりきるという「ごっこ」遊びが好きで。
相方とは互いに不祥事起こして反省して、再出発しようとしている今、なぜかとても仲がいいんです。東京でテレビに出られるようになってからはやりたいことが少しずつ違ってきて、同じ海で航海していながら別々の船に乗っていた感じでしたが、今はひとつの小さいボートに2人で乗って荒波の海を航海してるようです。
──コントツアーをやると互いの「事件」について触れざるを得ないし、新たなTKOのネタも求められる。
そこを試行錯誤して乗り越えなければ復活できないと思います。舞台に登場した時にお客さんが聞きたいのは「今のあなたたちはどんな状況なの?」だと思います。でも、そういうトークから始めるコントライブはあり得ないから、難しい。
この前、都内のネタライブに出演した時に、木下が僕の投資をいじったんです。
僕が「不祥事が不祥事をいじるな」と突っ込んだらお客さんが爆笑してくれて。その後はお客さんは普通にネタを見てくれました。この感覚をつかみ始めてはいます。だからといって不祥事から発想しすぎるとネタが狭まる。あまりかまえずに、今自分らが面白いと思うシチュエーションをコントにして見てもらって、全国を回りながらウケ具合で変えていきたい。
でも、お笑いのお客さんは温かいですね。イベントにゲストで呼ばれた時でも、驚くほどみなさん温かくて。これから多くの人に応援してもらえるように頑張らないといけない。
今まではカッコいいコントを作ろうともがいてましたが、今はお子さんから大人まで喜んでくれるネタにも挑もうと。心新たにコントに取り組んだ僕たちのネタをお見せしたいと思います。
──コントツアーの他にご自身にやりたいことは?
今回の件は本当に反省し、後悔しています。今は遅ればせながらお金の本当の知識や法律について勉強中で、これは先々にですが、もし可能なら僕の失敗をいろんな場所でいろんな方に話しに行きたい。協力してくれる家族や知人、温かいお客さんの力をもらってコントと問題解決を頑張ります。
(聞き手=松野大介)
▽木本武宏(きもと・たけひろ) 1971年大阪府出身。92年に木下隆行とお笑いコンビTKO結成。2000年代からテレビで活躍。木下隆行が20年に所属事務所を退所後、ピンでの活動へ。現在はコンビとしての活動を再開。